Jacques Etoile  Lissabon Grande

ジャッケ・エトアールの比較的初期のモデルとなるリスボン・グランデです。
バルジューやヴィーナスなどのオールド・ムーブメントを使用したリミテッド・モデルで注目を集めた同社ですが、汎用ムーブメントをモディファイして搭載した時計も発表しています。とは言え、どのモデルも製造数が極めて少ないため、同じ時計を見かけることはほとんどありません。この時計も既に製造終了となっています。
ケース径は42mmとかなり大型です。それでも、やわらかな曲線を描いたラグとステップドベゼルによって無骨さはあまり感じられません。いわゆるデカ厚時計とは一線を画す造りとなっています。
ギョウシェが施されたマットホワイトの文字盤には、JE社お得意のブルースチールのリーフハンドがよく似合い、ブレゲ・インデックスとレールウェイの組み合わせがクラシカルな雰囲気を漂わせています。このダイヤル・デザインに魅かれて購入したんですが、欲を言えば35mm前後のケースにしてほしいところです。しかし残念ながら36mmケースのリスボン・ミディアム・シリーズにはこのデザインはありません。


搭載されるムーブメントは手巻きのETA製ユニタス6498です。同型の機械で9時位置にスモールセコンドがあるキャリバーは6497となります。クラウス・ヤコブは、この汎用機械にコート・ド・ジュネーブやブルースクリューといった装飾、チラネジ付きテンプを採用するなどのクラシカルな技法によりチューニングを施しています。シースルーバックから見えるムーブメントは、さすがジャッケと思わせる綺麗な仕上がりとなっています。
この機械を開発したユニタス社は、オーガスト・レイモンド社のムーブメント製造部門でしたが、その後エボーシュS.A傘下に入り、1983年に創業停止となりました。
ユニタス6498は70年以上前に製造が開始された機械で、ユニタス社の創業停止後もETA社により製造が引き継がれた唯一のムーブメントです。もともとが懐中時計用として開発された機械なので、大きなスペースを使った構造は設計に無理が無く、受けや地板が分厚く耐久性に優れています。信頼性が高いために長年にわたって作り続けられたのでしょう。
近年のデカ厚時計ブームで注目され、比較的安価な機械として懐中時計からパネライまで幅広く使用されています。今やロービート搭載の時計は超高級品となる中で、5振動の機械が手頃な値段で手に入れることができるのは嬉しいですね。

 

アリゲータ・ストラップの裏面はゴム引きになっています。これは汗から革を守るためのもので、JE社の時計の中でもアリゲータの革を使用したベルトに用いられています。バルジュー23インペリアルの付属ベルトもこのタイプでした。

 

【ジャッケ・エトアール リスボングランデ】

●手巻(17石) ●キャリバー・ユニタス6498搭載 ●ブルースチールハンズ ●コートドジュネーブ仕上げブリッジ ●SSケース ●シースルーバック ●ミシシッピーアリゲータストラップ ●日常生活防水

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