1969年にはアポロ11号での人類初の月面着陸の際に使用されています。そして、1970年のアポロ13号の事故においては、爆発で破壊された自動姿勢制御用の計時装置の代わりに、制御ロケット噴射時間の計測に使用され、正確に14秒を刻むことによりクルーの命を救ったのです。
その後、アポロとソユーズの宇宙でのランデブーの際には米ソ両クルーが着用し、スペースシャトル計画でも採用されています。
人類における最高技術を集結した宇宙計画に、40年もの間公式採用されているということは、それだけタフで信頼できる時計だということでしょうね。宇宙空間での使用にも耐えうる堅牢性を誇るスピードマスターは、42mmの大型ケースに耐震構造であるフローティング・マウントしたムーブメントを搭載し、さらに耐磁ケースをかぶせるという、密閉三重構造により耐久性を高めています。
ファーストモデルにはシーマスターのケースが採用されましたが、スピードマスターの防水性能は日常生活防水です。シーマスターのように本格ダイバーズとまではいかなくても、せめて100m防水にしてほしいなぁ。。。
風防は反射が少ないプラスチック風防が採用されています。昔はみんなプラスチックでしたが、現行時計では珍しいですね。これも宇宙空間における使用を前提としている、オメガなりの”こだわり”でしょうか。
ラグについても、4thモデルから採用された通称”古代の竪琴”と呼ばれる独特な形状をしていて、今ではスピードマスターの特徴的なデザインとして認知されています。 |